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プリロードのなんちゃらかんちゃらの話

2016年10月1日

チーフの宮本です。

明石市の『タイヤ屋さん』コクピットZOOMです。

タイヤ販売の傍ら足廻りの作業も時々実施中です。

まだまだ足廻り関しては修行中の身ではありますが、なんだかんだと問い合わせを頂いたり作業を実施したりさせて頂いています。

カテゴリ『足廻りを楽しもう』は、お客様にも足廻りいじりを楽しんでいただこうということでの、ちょこっと情報紹介です。

あくまでZOOM流の考えですから、全てをうのみにせずに参考ととらえてもらえば幸いです。

今回は、車高調の調整でちょっと悩ましい『プリロード』のお話です。

ねじ式の車高調の場合は、車高の調整と連動してプリロードが変更されるため今回は省きます。

全長調整式の車高調で、ある程度ストロークを確保したストリート仕様での参考話とさせていただきます。

最近はヘルパースプリングを採用した車高調も珍しくはありませんので、ヘルパー付の場合ヘルパーが密着していない状態はすべてプリロード0と言う考え方とします。

ヘルパーなしの場合は、スプリングが遊ばない程度にスプリングシートが設置する状態をプリロード0とします。

最近はスプリングレートを〇〇N/mm で表記しますが、説明上分かりやすいので懐かしの〇〇kg/mmで今回はご案内します。

5kg/mmのスプリングを使用していて1輪あたりの車重が400kgの車両があったと仮定します。

(分かりやすくしていますのであくまで参考にして下さいね)

プリロード0でジャッキアップ状態から1G状態にすると、車重により80mmストロークします。

(400÷5で計算できます)

では、プリロードを10mmかけた場合は1Gでどれだけストロークするか?

答えは意外と簡単、プリロード+70mmストロークするので、合計は80mmのストロークとなります。

(話をシンプルにしたいので、全長を調整して車高は元通りとします)

つまりスプリング単体で見た場合、1G状態では必ず80mmストロークしている状態と言うわけです。

(それが5kg/mmという意味なんですけどね)

言い換えると伸び側のストロークが10mm減っただけで、スプリングに対して何も変化なしと言えるのがプリロード10mmと言う状態です。

厳密に言うと60~70mm伸びストロークをすれば変化が出る場合がありますが、そんなに伸びるケースは極めて少ないと思われます。

(車がジャンプするほどの状況です)

減った伸び側ストロークはどこへ行ったかと言うと、実はショックの縮み側ストロークが10mm増えることでトータルストローク量にも変化がありません。

つまりは、『ショック側の』伸び縮みのストローク量を変化させるのがプリロード調整でスプリングの硬さには全く影響しないってことがとっても大切です。

(極端にハイレートでストローク量が少ない場合や元々バンプタッチしている場合は除く)

もう一度整理すると、プリロードを掛けることはショックの縮み側ストロークを増やすという調整になりますので、たまーに耳にする『タイヤとフェンダーの干渉を防ぐためにプリロードを掛ける』なんて話に違和感が出てきますので何でも勉強してみるものです。

そんなわけで、ZOOMでは『ショックの』伸び縮みのストローク量を適正にするためにプリロード調整を行いますが、プリロード0での使用を基本としています。

ちなみに調整する場合も、『ストローク量を○○mm変化させたいので結果的にプリロードが○○mmになった』というような感じなので、先にプリロードを決めることは基本的にはありません。

一部オープンエンドのスプリング(その辺はググってみてください)では、数ミリプリロードを掛けることで特性が変わるケースもありますが、その辺は専門的な話なので別の機会に(笑)

DIY派の人は難しく考えず、まずはいろいろ調整をしてみてください。

様々調整が可能な足廻り部品の勉強に終わりは見えませんが『タイヤショップ』のZOOMもまだまだ修行中です。

そんなZOOMでは足廻りの相談もWELCOMEですので興味のある方はドシドシお問い合わせをお願いいたします。

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