2019年6月2日
ホンダ/エリシオン
今回入庫のエリシオン。
以前にお電話頂いたオーナー様の車両です。
「最近購入した車の乗り心地が悪くて、どうにかならないものかと・・・悩」
*どんな状態なんでしょうか??
「足回りが変わっている様で、車高も落ちてます。乗り心地がビョンビョンするし…」
「後ろからはカチャカチャ音も聞こえる。家族の評判も良くない」
*以前のオーナーが装着した物であれば、何がどうだかは分からないですよね?
「そうですね。くっ付いてただけなので」
「HPで色々足回り作業をされているし詳しく書かれていたので、何かヒントになればと」
*そうだったんですね!ご覧頂きありがとうございます。
*ただ流石に想像は出来ても、実際はやはり見てみないと何とも言えないですねぇ~。。。悩
「ですよねぇ~。今度持って行くので見てもらう事は可能でしょうか??」
*もちろんです! 現車確認・実走行させて頂ければ、ある程度の答えは出せると思います♪
「ちなみにそちらのお店にはどうやって・・・・」
*どちらから来られますかね??
で、やって来たエリシオン!!!
なんとナンバープレートには・・・・・
所沢
の文字!!??
伺った所、現住所が「所沢」のオーナー様でした☆
なんと埼玉からお越し頂きました♪
*なんでまた神奈川の当店へ??汗
「ネットで探してみたら、こちらが出てきて色々見た結果、行ってみようと思いまして!」
心から感謝です。
車両はマフラーも変わっており、既に何かしらでローダウン済み。
きっと元に戻す話しか出ないでしょうね。
ま、戻す事も間違ってはいないのですが、この状態を気に入って購入を決めてる訳なので、
純正戻しは、残念ですよねぇ~
試乗してみると、確かにバンプ・リバンプ時にカチャカチャと軽めの金属音が後席より聞こえます。
乗り味も突き上げ感が強めに出ており、、、、
昔っぽい乗り味。知ってる人には懐かしい感じ!?笑
車両の走行安定性にも欠ける。。。。
*んんん・・・・見た目は良いですが、色々くたびれてるぽいですねぇ~
車両の走行距離は
77000キロ未満
初代エリシオンですから、発売から15年経過しております。
約15年経過+70000キロオーバー+どう使われていた車両かは不明。
現オーナー様がこれから乗られる事を考えれば、リフレッシュが必要ですね!
持ち上げ、点検した結果、車高調が装着されており、ブッシュ等々のヘタリや硬化も見られましたので
車高調自体交換+足回りリフレッシュ
そして
乗り味改善を目指し
スーパーアライメント
を施工する事となりました♪
因みに、装着されていた足は
TEIN TYPE-WAGON 懐かしの足ですな!
全長式+減衰付+強化ゴムアッパーマウント仕様
パッと見でも、くたびれ感満載。
そして今回用意したのも…
TEIN でございます!!!
ストリート ベイシス Z
アッパーレス+ネジ式車高調整+減衰力固定式 の車高調です♪
オーナー様のご希望や、用途等々をヒアリングしてのチョイスとなります!!
そんな足と同時に、純正部品を多数ご用意いたしました。
チョイスした車高調がアッパーレス(純正アッパー対応品)です。
当然オーナー様は、中古車屋さんから元の純正パーツ類を受け取っている訳も無く
改めて買い直しました。
元々も強化ゴムアッパー仕様なので比較的乗り味重視志向ではありますが
車検証片手に、ホンダ共販より部品構成図を入手し発注致しました。
気になっていたリアから聞こえる異音については、原因解明!!!
下の画像の様な取付方式を取っている足回り・・・
(軽・コンパクト・ミニバンに多く見られる)
穴の中心にショックロッドが通り、内外よりゴムブッシュで固定する手法。
ショックのアッパーそのものは、ボディには固定されていないと言える状態です。
ゴムの硬度・反力で中心に居続け、固定されている訳です。
が、その肝心要のゴムブッシュも経年劣化により、下記画像の通りに劣化します。
向かって左が新品 右が使用品
経年劣化によるゴムの硬化により、潰れても復元する力(反力)が失われてしまいます。
その結果、潰れたままとなりある一定のバンプ・リバンプ等を繰り返した際に
遊びが発生し、固定に使用しているカラーやワッシャーが音を奏でていると言う訳です。
本来なら、ゴムの収縮の範囲内でショックも動くのですが・・・
足もヘタリ動きの抑制が利かなくなる+ゴム硬化により隙間が出来やすくなる。
共に動く事に対して、アクティブな方向性となる訳ですな。
そりゃぁ~音も出ます♪笑
外したリアショック。
車高をしっかり下げたいために車高調取付をするわけではないので、全長式はオーバースペック!
スプリングの形状も全然違いますね!
取付車種は同じなんですけどね。
これこそが時代背景の違いなのでしょうか?? または技術革新??
下げて固める事が目的だった時代の車高調
と
下げても乗り味は確保する時代の車高調
バネ一つにもこれだけの差が出るもんなんですね。
スプリングのサポートラバーも交換しますよ!
以前のモデルではスプリングが直接触っていましたが…
今回はアジャスターがハマります。
そんなこんなで交換を終え・・・
そのままの流れにて、Rrのブッシュ締め直し作業へと移ります。
いつも通りにリフトアップ状態にて、仮想1G状態を作り出し・・・
ブッシュの締め直し作業を行います。
目的は、 アーム類の可動領域を確保する事 と ブッシュの負荷を減らす事 が挙げられます。
足回りの上下運動の中で、ブッシュの取り付け方と動き方で判断し必要数だけ施工します。
ちょっと口では伝えにくいのですが…
ブッシュの固定方向と、稼働方向が 十字 となるポイントのみ。
そうでない部分のブッシュに対して施工しても、当店としては意味が無いと判断しております。
ブッシュ締め直しの簡易的体験法
自身の片腕を、片腕で「雑巾絞り」してみてください。
握っただけの状態が純正状態。
そこから絞った状態にします。
皮膚の寄れ具合=ブッシュの捻じれ、腕の角度=アームの1G角度(ローダウン時)。
そのまま腕は固定し、握ってる手を放してみてください。皮膚が戻りますよね?
仮想1G状態でブッシュの固定ボルトを緩めた状態
緩めた後に、再度握り直してください。
すると、固定していた腕の角度は当初捩じった時のままなの角度(ローダウン1G状態)なのに、
皮膚の寄れが無くなった事で腕が上下に動きが出ましたよね??
ローダウン状態でのアームの作用角拡大!!!
それが、車高が下がった状態でもアームの可動領域を確保すると言う事なんです♪
車高を下げたままですと、大半の車両において アームロック 状態に陥っているのです。
そのアームロックとは、ブッシュがねじれ一方の稼働領域を失っている と言う事。
足を替える=強化品になる=乗り味は・・・・まぁ・・・・ねぇ・・・・
では無いんですね♪ 実は!!!
また、それは本来の乗り味でも無いと言えると思われます♪
リア後ろ側はロアアームのナックル側 1か所
リア前側は下記画像リンク部の内側・外側各箇所。
ナックルより前側に伸びているアクセルアーム??は施工しません。
よって、リア廻りは片側3か所の締め直しを施工。
フロント側に移ります。
ロアアーム部、車両側×1
アッパーアーム×2か所
フロントも片側計3か所の締め直しを施工しました。
何年間、どの様に使われてきた足なのか分かりませんが・・・・
お疲れ様です。。。
安らかな眠りへ。。。。
笑
車高調を交換し、ブッシュをユルユルにしましたので
仕上げの4輪アライメント調整にて、タイヤの地面に対する接地角を微調整して参ります。
ここが足回りの基礎とも言えると思います♪
当コクピットグループでは、下記画像の様な特別な装置を使ってアライメント調整を施します。
その名を
ホイールエクステンダー
装着状態での調整により、通常施工よりも直進安定性を高められます!!!
全ての車両が対象になる訳では無いのですが
当店では施工可能な車両に対しては、装着状態での調整を行わせて頂いております。
バキッと接地角度を決め込んで完成です♪
見た目は、来店時とほぼ同じ仕様。
オーナー様の希望もあり、車高はそのままにて設定しました。
な・の・で・・・
外観からは、何の変化も発生しておりません!!笑
ですが乗り込んで、ちょっと走らせれば、、、、
それは、まるで、
別の車♪☆
後日談では有りますが…
オーナー様のインプレッションです。
「子供と一緒に取りに行った帰り道に、なんだか自然と笑ってましたよ!!子供もね☆」
「いやぁ~全然違うね!! お店遠いけどお願いして良かったよ☆」
との事☆
あざぁ~っす!!!笑
車高は変えなくとも乗り味は変えられます。
多種多様な手法の中で。
今の乗り心地に満足できない方! より高みを目指したい方! もう失敗したくない方!
全力でサポート致しますので、当店スタッフへお尋ねください。