2021年2月17日
車輛メンテナンスの定番中の定番!
エンジンオイル交換 & オイルエレメント交換
それでも、ちゃぁ~んと考えれば考えるほど、奥の深い作業なんですよぉ~♪
気を遣わなければいけない部分は山のように存在します。
料理と同じで
シンプルな物こそ、奥深く
簡単そうだけど、実は難しい
そんなエンジンオイル交換、オイルエレメント交換について、
本日オイル交換で入庫頂いたオーナー様の車輛を元にご紹介させて頂きます☆
車両は
メルセデス・ベンツ CLA250
今回、当店で初めてオイル交換をされるオーナー様の車輛です。
使用するオイルは
elf EVOLUTION 900 FT 粘度 5W-40
elf(エルフ)のエンジンオイルは
API(米国石油協会)規格だけじゃなく、ACEA(欧州自動車工業会)規格も取得しているオイルです☆
4L缶での販売で、100%化学合成油としてはお手頃価格なのが特徴でしょうか。
ではでは12時からご予約頂いておりましたので、早速作業を進めて参ります!
まずは来店時まで使用していたエンジンオイルを廃棄。
ドバァーッと抜いてる間に、オイルドレンボルト(オイルが溜まっているオイルパンの栓)のパッキン=銅色のワッシャーを新品に交換します!
金属品でありますが、締め込んだ際に当たり傷や変形等あっても不思議ではないので
次の締め込み時も100%同じポイントで締められるか否かは定かではありません!
よって、パッキンの耐久性も考慮し
オイル交換 2回に1回
はパッキンを新品に交換いたします☆
まだまだオイルは抜いている最中。。。
次に
オイルエレメント脱着
を致します。
CLA250のオイルエレメントは
下の画像の赤矢印で示した奥下にあります。
因みに今回の車輛の様な「上付き」の場合
オイルドレンを外す前に、エレメントを緩めます!
そうする事で、エレメント内部のオイルが下がり
カップを外す際に、エンジンルーム内へのオイル垂れを気にしなくて済む様になるからです♪
オイルの排出量が7割を超えるくらいまで放置。。。。
残り3割程度でカップを離脱し、エレメント交換を実施します!
こちらがCLAのオイルエレメント構成部品。
一番左はカートリッジ(カップ/入れ物)なので再使用。
中身のみの交換です!
フィルター×1 ゴムパッキン×3
カップはフィルター等外した段階で、中までパーツクリーナー等で綺麗に掃除します!
洗えるものは洗いましょう♪
フィルターの新旧。
オイルをろ過しているだけあって、外したフィルターは真っ黒?まっ茶?
フィルターの役目として、流しつつ汚れのみを確保する!
仕事している証拠ですね!
カップに使用する3つのゴムパッキン・・・
輪ゴムが良い例だと思いますが
ゴムは通常滑りが良いのもではありません。
むしろ逆で滑りにくいもの。
よって組み込む際には、新油を利用して…
パッキンにオイルを浸透させます!
組み込む際の潤滑剤の意味を込めて♪
エレメントで必要なパッキンは、エレメントをねじ込んでいく際に必要なパッキンです。。。
滑ってくれなくてはならない部分。
潤滑が不十分な個所を見落としたまま、エンジンへ装着を試みてしまうと
不十分な個所が摩擦で引っ掛かりを起こしてしまいます!
エレメントの取付は皆ネジ式です。
また、ねじ込む際は大半が工具を使い締めます!!
パッキンの中での引っ掛かり具合は、なかなかわかりません。
また、それが要因で
オイルが、漏れる、漏れないは、
作業を終了し、エンジンをかけて圧力を掛けないと判断しがたいものがございます。
当然作業後には、取付工程内は全て「漏れCHECK」を致しますが
やり直しの可能性を少しでも下げるべく
組み込む際の注意点を重んじ、しっかり作業いたします。
3つのパッキン共に新油を塗り込み、装着すれば準備OK。
そうこうしている間に、下を覗けば大体いつも画像のような状態。
滴るオイルもポタッポタッ程度になってます!
ここまで抜ければ、オイル抜きも完了♪
実はこのオイル抜き量
作業人の采配で如何様にも変化します!!!
何故って??
抜く量に決まりは無いからです。
作業効率を考えれば、早めに止めて栓して入れて終わらせたいですよね。
次の車の作業に進みたいですよね。
今回の車輛では使用しませんでしたが、
当店では、
わずかに滴るまで
もしくは
垂れなくなるまで
を決まりとしております♪ 当然、その分時間は掛かります。
使用できる車種によっては、
オイルブリーダー
と言う工具を用いて、下から抜けきらない分を吸い取ります☆
そんなわけでオイルを抜く量は車種によっては大きく変化し
多いと200~300cc程の差が出る事もあります!
当然 抜く量が違うと言う事は入れる量も違うと言う事に繋がります☆
すなわち支払いに影響が出る事も・・・
A店では4Lで済んでいたのに、当店で施工すると4.3Lだった。。。みたいな!
ときどきオーナー様より言われますね。。。。汗!
安いけど、捨てるつもりも廃油を残したまま新油を注ぐのと
高いけど、廃油を捨てきってから新油で満たすのと
どちらがお好みでしょうか!?笑
パッキンを新品に交換し、ドレンボルト(栓)を戻します。
今回作業したCLAのオイルパンはアルミ素材。
クルマによってスチールとアルミがあります。
またドレンボルト側にも色々あり、現代では
主にスチール製、アルミ製、樹脂製
の3種類が存在しています。
それぞれトルク(締め付け力)は違います!!!
グイグイ力任せに締め付ければOKと言う部分ではございません。
各位的相当の締め付け力(トルク)が決められているので、指示に従い施工してまいります。
後程、漏れチェックを実施するにあたり、口周りはパーツクリーナーで綺麗に掃除!
確認時に滲んていた場合、廃油か?新油か?の判断に時間が掛かってしまいますので、
すぐに判断できるように、この状態で廃油を残さず綺麗に脱脂しておく事がBESTでは?
エレメントとドレンの取付確認が済みました段階で、いよいよ新油を投入です!
想定される全体量の7~8割を目指し注ぎます☆
そこで一旦エンジンを掛け、アイドル状態でオイルに熱を入れ、各機関に回します。
特に今回はエレメント交換を実施していますので、内部にオイルが回ってからじゃないと
正確な油量を測る事出来ませんからね。
5分以上はここから放置です。
最初にエンジンルームのヘッドカバーを外した段階で気づきましたが
ダウンサイズエンジンの割には、大きなタービンが鎮座!
そして装着タイヤは、ブリヂストンのPOTENZA S007A。
「私、スピード出しまっせ”””」
と言う雰囲気がヒシヒシと伝わってきますよね!?笑
実はオイルの油種を決める段階で、この辺も考慮しています☆
ターボ車輛=パワーがある
装着タイヤがポテンザ=クルマの走りを気に掛けている or 優れたグリップ性能が必要なオーナー様
だと言う事がスグサマ判断できます。
それを駐車場で確認し、その情報を元にオイル選び!
これがオイルの粘度を上げた理由。
高粘度のオイルは引っ掛かりが出ます!
変速付き自転車で考えるとわかりやすいです。
柔らかい/軽い=1速 硬い/重い=6速として
①は軽いからSTOP→GOが楽チンですが、速度を伸ばす事は不得手ですよね?
軽い分、空回りみたいな。。。
⑥は重たいのでSTOP→GOが不得手。。。ですが、速度さえのってしまえばギュンギュン加速します!
エンジンにも同様の働きが発生します。
粘度=ギア段数 エンジン=足・膝・太もも
標準投入のオイル粘度はオールマイティで、言うなら3or4速固定。
ママチャリがそうだと昔から言われてますよね??笑
そんな中、車の仕様確認やオーナー様からのヒアリングを元に
油種と粘度を選んだ結果、標準よりも硬めのelf 5W-40に決めたと言う訳です♪
あくまでも基準は、マルチグレード=ママチャリであって、100%正解というわけではありません。
好みに合わせて、好きなオイル/自転車に乗るべきであり、乗って良いのです☆
そんなこんなで時間も経過し、各部に回ったであろう頃合いを見計らい油量チェックを実施!
足りない分を少しズつ補充し、ゲージ読み MAX まで投入。
これにて完結☆
お引き渡し時には、オーナー様の目で再度確認して頂きます。
再度下回りに潜り込み、漏れ、異常、忘れ物等が無いことを確認し
アンダーパネルを戻します。
上側も再度工程確認を実施。
漏れ/ゆるみ/忘れ物などが無いことを確認し、パネルを戻します。
ボンネットを閉じて完成です☆
当店での作業後には、下の画像のオリヂナル記録簿をお渡ししております。
手元に置いておける程の大きさで、当店で施工する大半のメンテナンス内容が記載できるようになっており
この一冊を開けば、これまでの履歴がわかる様になっております☆
今回も施工内容、使用部品、次回交換目安と記載させていただきました。
次回の交換目安についてですが
距離を走るオーナー様は、距離次第
あまり距離を稼がないオーナー様は、時間次第
そんな目安を持っていただけると、愛車は嬉しさ爆発では無いでしょうかね☆
いやぁ~
ちらっと書き出してみるだけで、こんなにも長文に。。。汗!
しかしながら
ここまでは、そこまではいいか!
って思い手を止めた内容もチラホラと…笑☆
何よりも車を維持するうえで最も重要と判断している
エンジンオイルの交換!!!
実に、奥が深い作業なんです。
当店では、オイル交換1台に際しても、しっかりとオーナー様へヒアリングさせて頂き
さらに車輛状態チェックした上でご提案させていただきます。
是非、お気軽に店頭スタッフへお尋ねください♪