Volkswagen GOLF Ⅳ スタイルコクピットフィール

厳選パーツで妥協せず仕立てた、唯一無二のゴルフⅣ
owner:風早義視さん
とても不思議な雰囲気に包まれたクルマだ。細心の注意を払ってカスタマイズが施されているからだろう。選び抜かれたお気に入りのパーツが、工場をラインオフしたときからそうであったかのように違和感なくとけ込んでいる。それなのに、ほかには似ない強烈な存在感を放ち、視線をくぎ付けにする。
ここで紹介する1999年式フォルクスワーゲン・ゴルフⅣ GLiは、コクピット カスタマイズカー コンテスト(CCC)ではお馴染みの一台。その他輸入車クラス(2017年はセダン・ワゴン・ハッチ輸車クラス)へ3シーズン連続でエントリーし、2017年前期には見事1位、続く後期は3位、そして2018年は2位と連続で入賞している人気者なのである。オーナーの風早義視さんは、歴代の所有車を自分の色に染め上げてきたカスタム上級者。このゴルフⅣも新車で購入して以来、じっくりと完成度を高めている。
エアロをはじめとするボディパーツのチョイスもかなり気になるが、やはり強くこだわりがあるのはタイヤ、ホイールを含めた足回り。当初はビルシュタインBTSサスペンションキットを装着し、ほどよいローダウン加減は想像どおりだったものの、若干前下がりだったことが少々気になっていたそう。そこで、もう少しリアを下げたいとスタイルコクピットフィールの舘(だて)店長に相談したところ、ドイツのVOGTLAND(フォクトランド)製の本国仕様スプリングをすすめられた。前後とも交換すると、車高の前後バランスが整い、現在はその絶妙な仕上がりに満足しているという。
そしてローダウンとは切り離せないホイールチョイスも注目のポイント。18インチのWORK Seeker CX カットクリアカラーを装着しているが、実車を採寸し、オーダーインセットであることはもちろん、前後のホイール幅も変更している。「サイズはおまかせ。“舘仕様”です」と風早さんが笑顔で話すとおり、隙のない仕上がりにはスタイルコクピットフィールのノウハウがぎっしりと詰まっているのである。


DETAILS
匠の技
TIRE&WHEEL

マッチングの妙味を感じる
Seeker CXとPOTENZAのコラボ
18インチのWORK Seeker CXは装着してからすでに4年ほどが経過しているが、カットクリアカラーは新品のような輝きを放ち、オーナーの愛車のコンディションに対する強いこだわりがひしひしと伝わってくる。タイヤは街乗りからスポーティな走りまでを幅広くカバーするPOTENZA Adrenalin RE003を組み合わせているが、2018年新登場のプレミアムスポーツタイヤ、POTENZA S007Aはかなり気になっているそうだ。

ホイールサイズはインセット、ホイール幅ともにこだわり前後で異なる。実車で各部を採寸し決定したが、ホイールマッチングはスタイルコクピットフィールの得意とするところ。絶妙のローダウンとともに経験豊富なアライメント調整も相まって、見ための美しさと気持ちのいい乗り味を高いレベルでバランスさせている。
FOOTWORK

VOGTLANDのスプリングで
さらなるスタイルアップを実現
ビルシュタインBTSサスペンションキットを装着しローダウンしたが、フロントの車高が理想のイメージよりわすかに低かったことから仕様変更を検討。スタイルコクピットフィールでは、スプリングの生産で長い歴史を持つドイツのメーカー、VOGTLAND(フォクトランド)のスポーツスプリングをチョイスすることで、バランスのとれたローダウンにまとめ上げた。また足回り交換の際には、アッパーマウントブッシュとベアリングをザックス製に交換している。

ドイツ車のしっかりした乗り味が好みに合うというオーナーは、見ためだけでなくビルシュタイン+フォクトランドの組み合わせによるドライビングフィールの進化にも満足している。最近は週末にその走りを味わうためにステアリングを握ることが多いが、どんな場面でも気持ちよく走ることができ、クルマを操る楽しさが感じられるそうだ。
ENGINE ROOM

本来のパフォーマンスを引き出す
適材適所のアイテムをチョイス
ゴルフⅣ GLiはその歴史の中で1.8Lと2Lのラインアップが存在したが、このクルマはごく初期の1.8Lモデル。大がかりなチューンは施していないが、爽快な吹け上がりを楽しみつつエンジンコンディションを保つために、“プラスアルファのメンテナンス”という考え方で高機能パーツを装着している。このあたりのチョイスについては、幅広いクルマにおすすめしたい内容だ。

まず気を配ったのは点火系。スパークプラグをNGK イリジウムIXに交換し、ウルトラ・ブルーポイント・パワープラグコードを組み合わせた。また、頻繁に使用するクルマではないため、バッテリーの性能低下が気になるところ。そこでパナソニックcaosを愛用している。このほか、エンジンマウントをウレタン強化タイプのニュースピード・エンジントルクアームインサートに交換。発進時などアクセルを強く踏み込んだときのエンジンの動きを抑え、ドライブフィールの向上を図っている。
EXTERIOR

レアアイテムをちりばめることで
さりげなく個性を主張した外観
派手に着飾ることで個性を主張するのではなく、本来のプロポーションの美しさ、スマートさを崩すことなくスタイルアップを図るため、ボディパーツのチョイスにも気を配った。柱に据えたのはprojektzwo(プロジェクトツボー)のエアロだが、そのほかにもOettinger(エッティンガー)やVOTEX(ボーテックス)といったフォルクスワーゲンに強いメーカーを上手に組み合わせている。

“富士額”デザインが目をひくプロジェクトツボーのフロントグリルで個性を主張。さらにサイドスカートとリアスカートも同メーカーを装着した。一方、フロントリップスポイラーはエッティンガー、リアルーフスポイラーはボーテックス製の純正仕様を組み合わせている。また、ヘッドランプユニットはR32用のプロジェクタータイプへ、テールレンズはHELLA製のマジックカラーズ・テールランプに交換した。リアまわりではREMUS スポーツラベル・フューチャーデザイン・マフラーと、リアウインドーのスタイルコクピットフィールオリジナルステッカーでスペシャル感をさりげなくアピール。
INTERIOR

RECARO & KAROで
心地よく過ごせる室内空間に
20年の年月を感じさせないスマートなインテリアデザインには、ドライビングの楽しさを邪魔しない機能美を感じる。そこに組み合わせたのはRECAROシート。コンフォート&エルゴノミクスシートシリーズの上級モデルとしてラインアップされるSTYLE-JCを、運転席、助手席2脚揃えて装着した。内装の雰囲気にもマッチして、快適性も格段に増した。

内外装とも基本的にモノトーンな印象でまとめられたゴルフⅣだが、フロアマットを鮮やかなレッド×ブラックのKARO FLAXYに交換した。足もとに鮮やかで高品質感漂うアイテムをあしらったことで、室内がパッと明るくなったように感じる。
SPEC
ベース車両 | Volkswagen GOLF Ⅳ GLi(1JAZJ/1999年式) |
---|---|
タイヤ | BRIDGESTONE: POTENZA Adrenalin RE003 225/40R18 |
ホイール | WORK:Seeker CX CUTCLEAR(MSP) |
フットワーク | BILSTEIN:B12(BTS)SUSPENSION KIT VOGTLAND:SPRING SACHS:UPPER MOUNT BUSH & BEARING DIXCEL:M-TYPE BRAKE PAD |
吸排気系 | REMUS:SPORTS LABEL FUTURE DESIGN |
オイル・バッテリー | POWERCLUSTER:エンジンオイル Panasonic:caos |
電装系 | ULTRA:BLUEPOINT POWER PLUG CORD NGK:IRIDIUM IX PLUG VW:R32 HEADLAMP UNIT HELLA:MAGICCOLOURS TAILL LAMP BELLOF: HID Low ENERGY GRADE 6500K,HID Hi iBEAUTY 4900K promina:LED |
---|---|
エクステリア | Oettinger:FRONTSPOILER projektzwo: FRONTGRILL,SIDESKIRT,REARSKIRT |
インテリア | RECARO:STYLE-JC KARO:FLAXY |
その他 | NEUSPEED:ENGINE TORQUE ARM INSERT BOSCH:CABIN FILTER PREMIUM |