BMW Z4 コクピットエイジ

ひとめ惚れのBMW Z4は、こだわりのカスタマイズ現在進行形
「ひとめ惚れでした」という中島珠井さんは、このカスタマイズカーセレクションで紹介しているE92 BMW M3のオーナー、中島辰浩さんの奥様だ。2014年春にガレージへ収めたのは、BMW Z4 sDrive35iS。クローズド時にクーペのようなフォルムと優れた耐候性を実現し、ルーフを開ければ爽快きわまりないオープンエアモータリングを楽しめるリトラクタブル・ハードトップを採用したE89 Z4は、中島さんの生活を彩る大切な1台である。
女性ドライバーとオープンカーと聞けば、ルーフを開けて優雅に……なんて想像してしまうけれど、選んだのは340PSの3Lツインターボエンジンを搭載するシリーズ最強版の35iS。中島さん、見ためにもこだわるが、クルマの魅力は痛快な走りにこそあると心得ている。それゆえ、エクステリアに控えめなエアロパーツをちりばめてはいるものの、カスタマイズへのこだわりは「いかに気持ちよく走れるか」という一点に収斂されているのだ。
ただし、この部分についてはご主人やコクピットエイジのアドバイスもあった様子。しっかり走れるクルマへ、という考え方に基づいて、SPOONリジカラ、CPM REINFORCEMENT、ブレーキシステムのグレードアップなどが、納車後すぐに行われた。さらにグループMラムエアシステムを取り付け吸気系にも手を入れたが、それ以前から走行フィールに関して「もうすこし接地感が高められたら」と気になっていたという。そこで組み込んだのがarcパイプスタビライザーだったのだが、これにより走行フィールは大きく改善された。鋭いセンサーを働かせながら愛車の走りを感じ取り、カスタマイズによる進化も見分けられる中島さん。ただ漠然と駆け抜ける歓びに浸るだけではないのである。


DETAILS
匠の技
FOOTWORK

基本的なモディファイで
しっかり走れるように
ひとまず高性能バージョンである35iSの走りを見極めるため車高調の組み込みは行っていないが、ブレーキシステムの強化とスタビの交換を実施。取材には間に合わなかったが、ホイールは19インチのレイズ57モータースポーツG07 FXX PROをオーダー済みだ。

①タイヤ&ホイールは純正オプションの19インチだが、Mライト・アロイ・ホイールダブル・スポーク・スタイリング326Mはなかなかスタイリッシュ。タイヤはF:225/35R19、R:255/30R19サイズのポテンザS001が装着されている。②オーナーが気になっていた荒れた路面でのばたつき感を改善するため、arcパイプ・スタビライザーを前後セットで装着。純正タイプに比べ特にリアの剛性が高められている。③WINMAX特注ブレーキパッドを装着。④ブレーキラインはグループM製。キャリパー、ローターの交換は行っていないが、ブレーキシステムに手を入れさまざまな状況で走りを楽しめるように配慮した。
INTAKE

高性能過給ユニットを
より気持ちよく回すために
パワフルかつスムーズな直6ツインターボエンジンの吸気系にグループMラムエアシステムを採用。また、エンジンオイルはモチュール300V POWER(5W40)を使用するなど、整備とカスタマイズを担当するコクピットがきめ細かくコンディション維持に気を配っている。

ご主人のE92 M3にも取り付けているグループMラムエアシステムは、エンジンルームの熱に影響を受けずにエアを送り込めるようダクトが車種別にレイアウトされている。エアフィルターはK&N製を組み合わせる。
EXTERIOR

上品さ、美しさを崩さずに
ピリッとスパイスを利かせる
鮮やかなメルボルンレッドのボディカラーにアクセントを添えるのは、リアウイングなど各所に配したカーボン製エアロパーツ。上品さを損なわずに、よりスポーティなイメージを強めている。チョイス済みの新しいホイールを組めば、さらに雰囲気が変わるかもしれない。

①フロントマスクにとけ込みながらもさりげなく個性を主張する3Dデザイン・カーボンリップスポイラーを装着。②サーキット走行に備えて可倒式トーインフックを取り付け。③カーボンサイドスカートも3Dデザイン製。④エクステリアにおいて最も目を引くのがROWENカーボンリアウイング。Z4のフォルムに実によく似合う。⑤後方視界確認のためエイタック製リアカメラをリアライセンスプレート上部に取り付け。

OWNER'S VOICE
中島珠井さん
Z4のパフォーマンスを満喫している中島さんは、先日サーキット走行を体験した。コクピットエイジの中川店長のすすめもあり、十勝サーキットで開催された「コクピットドライビングステージ」にエントリーしたのだが、実に痛快な体験だったという。さらに「機能パーツを交換するとクルマの走りに変化が生まれる。それを感じるのが楽しいですね」とカスタマイズの魅力を語ってくれた。Z4の進化は始まったばかり。これからどう変わってゆくのかも、楽しみな1台だ。
SPEC
ベース車両 | BMW Z4 sDrive35iS(2014年式) |
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タイヤ | BRIDGESTONE: POTENZA S001 |
フットワーク | arc: パイプ・スタビライザー |
ブレーキ | WINMAX: 特注ブレーキパッド Gruppe M: ブレーキライン |
ボディ補強 | CPM: Reinforcement |
エンジン | OKADA PROJECTS: プラズマダイレクト OKADA PROJECTS: プラズマグラウンド |
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吸排気系 | Gruppe M: RAM AIR SYSTEM EC |
エクステリア | 3D Design: カーボンリップスポイラー 3D Design: カーボンサイドスカート ROWEN: カーボンリアウイング Adenau: 可倒式トーイングフック(前後) |
油脂類 | MOTUL: 300V POWER(5W40) |
その他 | 防錆コート施工 |