Q
アライメント調整は足まわりの交換時に必要ですか?
先日、車高調を組み込みしましたが、その際にお店でアライメント調整をすすめられました。足まわりの交換を行った場合は、アライメント作業が必要になるのでしょうか?
A
同時にアライメント測定することをおすすめします。
アライメントはタイヤの肩減り等の症状がみられるときだけではなく、車高調装着やローダウン、さらにはインチアップを行った場合にもずれている可能性があります。理想の走りを実現するために、アライメント調整をおすすめします。

アライメントって何?
アライメントは、タイヤ&ホイールが車体に対して取り付けられる角度や位置関係の総称です。アライメントが適正でないと、ハンドルがブレる、まっすぐ走らない、曲がりにくい、曲がり過ぎる、加速が悪い、タイヤが偏摩耗するなどの症状が生じます。
こんなクルマは要注意!
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■フラフラする
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■センターずれ
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■タイヤ片減り
まずはアライメント測定をしましょう!!
長く乗っていると、アライメントにずれが生じます。強い衝撃を受けたり、サスペンションの脱着を行ったり、車高を変えたりした場合はなおさらで、走りに違和感を覚えたら、アライメント測定機器を用いたプロによる診断、そしてアライメント調整を受けましょう。


直進性とコーナリング性能に大きな影響を与える、アライメント数値のひとつです。車体を上から見た場合、タイヤのつま先が車体に対してどう向いているか?を示します。「ミリ」あるいは「°」で表します。俗に内向きをトーイン、外向きをトーアウトと呼んでいます。
- 症状
- 前輪は±0か、わずかにトーインorトーアウトにします。後輪はトーイン傾向が一般的です。角度が付き過ぎると、加速の悪化、直進安定性&コーナリング&ブレーキのすべてに不快感を覚えます。また、偏摩耗も生じます。
- 調整効果
- 直進安定性もしくはコーナリングのいずれを重視するかによって、効果の優先順位は異なりますが、まっすぐスムーズに走るようになり、ブレーキングで振動が生じなくなり、ハンドリングがシャープになります。加速も向上します。

トーと連鎖して、直進性とコーナリング性能に影響する、アライメント数値のひとつです。車体を前から見たとき、垂直方向に対して、タイヤがどれだけ傾いて取り付けられているか? を示します。わずかに『ハ』の字状のネガティブキャンバーとなっているのが一般的です。
- 症状
- 角度が付き過ぎる(車高を下げるとそうなりがちです)と、タイヤの接地面積が減り、加速、乗り心地、ハンドリング、グリップ性能に悪影響を与えます。タイヤの内側だけが減る偏摩耗が生じ、タイヤのライフを縮めます。
- 調整効果
- トーと併せて適正値に合わせると、ハンドリングやグリップ性能、トラクション(加速性能)が向上します。偏摩耗の恐れも少なくなり、乗り心地にも好影響をもたらします。ハブやドライブシャフトの負担も減ります。

直進安定性のカギを握ります。車体を横から見たとき、操舵の軸となるキングピンは後方に傾けて取り付けられますが、その傾き角度です。近年のクルマはキャスター角を付けて直進安定性を得たうえで、相反する、曲げやすさも両得しています。
- 症状
- 前方向からの強い衝撃によりアライメントにずれが生じ、キャスター角が立ってしまうと、直進させようという力が弱まって直進安定性が悪くなります。また、キャスター角が減ったタイヤのほうだけ曲がりやすくなるので、ハンドリングに違和感を覚えます。
- 調整効果
- キャスター角が基準値から大きくずれてしまっている場合の修正はフレーム補正などをともなう大がかりなものになってしまいますが、微量はトーとキャンバーのアライメント調整で補うことができます。フラつきの少ない高い直進安定性が得られます。