KIZUNA STORIES

オープン当初から22年。通い続ける理由は、優れたスキルだけでなく“想う”気持ちにもあった。

オープン当初から22年。
通い続ける理由は、優れたスキルだけでなく“想う”気持ちにもあった。

コクピット西部

 約束した時間にコクピット西部を訪れると、草野和実さんがロータス・エリーゼを駐車スペースに寄せているところだった。かがみ込むようにしてコクピットから抜け出してきた草野さんに、さっそくあいさつをする。“お店とのつきあいは長いんですよね”と尋ねると、「もう22年……、ずいぶん経ちましたね」と、草野さんは笑った。コクピット西部の開業は1991年のこと。つまり草野さんはオープン当初からのお客さまなのだ。
 だから、岩城和男マネージャー、辺見政弘店長をはじめ、スタッフとは気心の知れた仲。この日もさっそく、辺見店長とクルマ談義が始まった。

R32スカイライン・タイプSで走りを楽しんでいた頃、コクピット西部に通うようになったという草野さんは、もともとスポーツ系のクルマに目がない辺見店長とすぐに意気投合したらしい。「“走り屋さん”だった彼のアドバイスはとても参考になりました。また閉店時間を過ぎても、夜遅くまで作業をしてくれることもありましたし、新しいクルマを手に入れると、悪いところがないかチェックしてもらったり……。私のカーライフには欠かせない存在です」そう、草野さんは話す。

さらに腕を磨くため、白羽の矢を立てたスペシャル・マシン

さらに腕を磨くため、白羽の矢を立てたスペシャル・マシン

「ごまかしが利かないから、とても勉強になりますね」購入したばかりのロータス・エリーゼについて、そんなふうに感じたという草野さん。本気で攻め込めるクルマに乗ってみたいと考え、細部までチューンが行われ、サーキットでかなりのタイムをたたき出していたエリーゼを手に入れたという。クルマに慣れるまではこの状態で走り込み、ゆくゆくは自分なりのカスタマイズを施してみたいと考えている。
「エリーゼはこのクルマが2台目。どちらもフェイズIで、とにかく軽い。スーパーカー世代ですから、ロータスには“サーキットの狼”のイメージもあり憧れのクルマでしたが、最大の魅力はシャープなハンドリングに尽きます」という草野さんは、

エリーゼの前にR32 スカイラインGT-Rを所有していた。コクピット西部で定期的に行っているサーキット走行会にも参加し、その走りを楽しんでいたのだが、パワフルなエンジンを味方につけてタイムを出すよりも、繊細な操作でドライビングの奥深さに浸りたいとエリーゼを選んだ。「運転はまだまだうまくなるはず。それをエリーゼと追い求めたいんです……」草野さんは目を輝かせる。

きっかけは、まだ珍しかったアライメントテスターにあった

きっかけは、まだ珍しかったアライメントテスターにあった

 そんな草野さんに、コクピット西部を初めて訪れたときのきっかけを聞いてみると、「開店を知らせるチラシが目に留まったんです。そこには“アライメントテスター設置”の文字がありました。これは行ってみなきゃと思いましたね」とのこと。22年前といえば、まだまだアライメント作業が珍しかった頃である。R32 スカイラインのタイヤが偏摩耗しているのが気になっていた草野さんは、アライメントの重要性を知っていたこともあって、このチラシ広告に膝を打ち、オープン2日目にコクピット西部へ相談にでかけたのだ。「測定・調整と同時に、タイヤも交換してもらいました。そのときの対応がよかったからかな。以来、ずっと通い続けています」

 当時からアライメント作業を担当していた辺見店長に聞いてみると、近隣でテスターがあったショップは記憶にないとのこと。いまではその重要性も浸透してきており、スタッドレスへの交換や車高調整など“冬支度”にあわせて作業をオーダーするお客さまも多い。長年にわたり経験を積み重ねてきたコクピット西部だけに、アライメント作業は得意とするところだ。

信頼しているからこそ、愛車の整備を安心して任せられる

信頼しているからこそ、愛車の整備を安心して任せられる

 草野さんのロータス・エリーゼは、もちろん趣味のクルマ。このほかに仕事にも家族のためにも活躍するホンダ・ストリームを所有し、もう一台、アルファロメオ147も手許におく。これは、まだまだエピソードがあるのだろうなとクルマ遍歴をうかがうと、レガシィ・ツーリングワゴンのほか、フェラーリ・モンディアル・カブリオレ(!)などという車名も飛び出してきた。「メンテナンスについてはコクピット西部に安心して任せられるので、いろいろなクルマでお世話になってきました。主治医みたいなものかな。定期整備や消耗品のチェック、タイヤもブリヂストン製品で交換をお願いしています」

 ホンダ・ストリームはエコピア、アルファロメオ147はプレイズを装着しているそうだが、ストリームはスタッドレスタイヤへ履き替えの時期が迫る。「じつはもうブリザックVRXを注文しました。スタッドレスはずっとブリヂストンの製品を使用しています。これまでストリームが履いていたブリザックREVO GZは氷上・雪上だけでなくドライ路面の乗り味も素晴らしかったけれど、VRXは総合性能がさらに上がっているとのこと。とても期待しています」。

たくさんのクルマ好きに愛され、支持される理由

たくさんのクルマ好きに愛され、支持される理由

 草野さんにお話をうかがっている間にも、コクピット西部にはひっきりなしにお客さまがやってくる。居心地のよいウェイティングスペースで作業を待つ間、自動車雑誌に目を落としたり、商品の品定めをしたり……、広い店内がクルマ好きにとってゆったりと寛げる空間であることが伝わってくる光景だ。
「お店で作業待ちをしている時間に、初めて会った人と話が盛り上がることもしばしば。クルマを通してつながりが生まれる楽しさは、コクピット西部で知りました。走行会のほかにも定期的に趣向を凝らしたイベントを開催してくれるのもうれしいですね」と草野さん。最後にどうしても聞きたかったこと、

“なぜ、ずっとコクピット西部なのか?”という問いを投げかけると、「まずは信頼できる仕事ぶり。そして、レスポンスがいい。きっと私たちのことを常に考えて作業しているからでしょうね。そこにはさりげない気遣いや、優しさがある。だから安心して任せられます」
 なるほど、そういうことかと納得していると、草野さんはがぽつりとつけ加えた。「結局は人間関係、なのかな」
 コクピット西部が愛される理由は、きっとそんなところにあるのだ。

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